MC&ライントランス
トランスを入れる入れない色々な意見があると思う。
特にCD再生には必要な気もするが、去年私は、総て外している、しかしCDのどこか気配の薄れた様な音をトランスは埋めてくれる様な気がする、しかし激変する訳ではない。
入れると確かに鮮度は落ちる気もするが、一種独特な濃厚な鳴り方になるのは事実だろう、CDの音には何かが足りない、アナログと同じCDを比べ聞きながら考えてみた、私は実在感が足りないのだと思う、そこにワイアーコア(コアをワイヤーで形成したもの)で出来たCDトランスを繋げてみた、このトランスは鮮度を優先し、ノイズ対策はされていない、とても自由な鳴り方をする。
鮮度は確かにほんの少し落ちるが、やはり実在感は増える、トランスはCD再生によって、失われた情報を再形成してくれる、しかし入れる入れないは好き嫌いが別れる。
次はMCトランスである、私はやはり数年前にMCヘッドアンプと比較をして、トランスを外した、それまでの間私のプリパワー間はシールドをしていないケーブルだったので、その時はMCトランスの方がうるさくなく静かだったのでバランスしていたのであるが、その状態のままMCヘッドアンプを繋ぐと、音が極端に明るく薄っぺらくなった。
これはいささかおかしい、私はケーブルを疑い、今一度ケーブルに作り方を少し変えて、プラスにだけシールドをしてみたところ、MCヘッドアンプの方が遥かに情報量が増えた、しかもクリアーでうるさくない、つまりMCトランスは言い方は悪いが音がボケている事が分かった。
つまり私の場合はこうだった、事の発端は、ケーブルを作る為にシステムを上手く鳴らそうとしたのである、あまり上手く鳴っていない状態の時はトランスでバランスをとり、ごまかしていた事になる、ところがシステムの音が丸裸状態になった時、やはり私のシステムの中ではトランスが両方とも邪魔になったと言う事だ。
そして私はプリとパワーの間の段間トランスも外してみた、明らかに癖のない爽やかなふとい元気な音になったのである。
しかし、私の様に徹底的に真実をあぶり出す様な方向へいきたくなければ、トランスを入れてバランスをとるのも一つの方向ではないだろうか。