SPUを更に鳴らす為に
写真の様に、私の今回試したカートリッヂはオルトフォンSPUA/Eである。
今まではDENONのDL-103を調整で追い込み使ってきた、しかしどうしても低域の鳴り方が鈍い、つまり立ち上がりが遅く感じた、私は昔SPU信者であったので、DL-103よりも低域の立ち上がりが早いのは分かっていた、しかし改めてしっかり繋げてみると、その音は、私の想像を遥かに越えた。
写真の一番はAシェルから外したリード線の繋ぎ方、二番目は市販品の重く音の悪い金属製のアダプター、三番目は経年変化で錆びたリード線の様子、、四番目は市販品のアダプターと同じくらいの厚さの黒檀の板、五番目は黒檀で作ったアダプターの完成品、微妙に違うが、高域を更にのばす為に私が昔からやってる方法で、オリジナルより真ん中を大きくくりぬいている、最後が完成して装着した様子。
上に飛び出したマグネットが上手くヘッドシェルから逃げて思った様に仕上がった。
その前にカートリッヂのリード線の錆をコンパウンドで何度も磨き、アルコールで何度も脱脂をして、接点復活剤で仕上げた、当然カートリッヂの消磁も行った。
私のアームは軽針圧系のカートリッヂにバランスしたアームなので、市販品のアダプターでは重くて、ゼロバランスもインサイドフォースキャンセラーも厳しかった、なので、一気にやってみた訳だ、構想から仕上げまで三十分位である、工具が揃っていたので直ぐに出来た、普通はなかなかこうはいかないだろう、私はあまり考えるのは得意ではないし、待つのもイライラする、だから即行動だ、考えていても悩んでいても何にも改善されない。
聞いてみていきなりその変化は分かった、解像力のある低音がドンッ!シンバルの音がシィーンッ!やっぱり数ある木の中で黒檀は音が優れていると思う、本体の話しに戻るが、今更ながらじっくり聞くと、音の立ち上がりや高域の量と太さが全く違う。
特に嬉しいのはモヤモヤした舞い上がった様な低域が殆どなくなった事である、市販のアダプターを使っていた今朝までとは、まるで別世界である。
昨日まではまだ薄かったピアノの高域や音楽全体に、今日は勢いがでた、JBLはこうでなくては、そう思った。
でも、ここまで鳴ってなお、私はオルトフォンRF-297とガラード#401を今再び欲しくなった。
忘れられないのだ、過去自分が鳴らしていた音を、全体的に今よりタイトでクリアーだった、低いところから唸る様に勢いよく鳴っていた最低域が、私は最近、ずっとLINNを購入しようか迷っていた、しかし、もう迷いはなくなった、SPUA/Eはそのまま、オルトフォンRF-297とベストマッチする、やっぱりそれしかないのだ。
そして、今度はガラード401だな。
タハッ…!