リッツ線ラインケーブル三日目
今回のリッツ線は0.6фの銅単線をプラス側に四本束ねてシールドを施し、マイナス側に1.2фの単線一本にシールドをしないで、絶対平行に作ったタイプだ、個人的にプラスとマイナスを捩ったケーブルの音は、閉塞感があり好きではないためだ。
昨日はクリアーな音だったが、音はかなり強かった、人によっては好きな方もいらっしゃるかも知れない、でも私は納得いかなかった、やはり適度な太さとリッツ線の数でバランスの良い所がどこかにあるのだ、それを感じた。
今回私はMCヘッドアンプとプリアンプの間に繋げて聞いている、入出力のインピーダンスの関係から一般的であり、CDに繋げても同じような結果になると推測したからだ。
三日目の今日はかなり全体的に音はこなれていたが、やはり強い音はあまり改善されなかった、中低域辺り(200~300Hz近辺)に少しピークがあり、本当に低い周波数は少し少なく感じる。
しかし不思議と、もこもこしたところは全くなく、バスドラが少し大きな定位で前に出てくる、まるでシングルウーハーがダブルウーハーの様に感じる位だ、しかし、この音は変だ。
私のスピーカーボックスはJBL4560なので、ウーハーの前にあるショートホーンの効果で、中低域が誇張され、尚更そこが目立つのかも知れないが、ある意味クリアーで男性的な音に感じる。
でも、シンバルの音の量とその鳴り方が、今まで私が作ったケーブルの中でバランスは一番かも知れない。
しかし総合的に、長くたくさんのレコードを楽に聞ける音ではないが、1980年代に流行ったアースウインドアンドファイヤーの天空の女神等のレコードは、あり得ない位かっこ良かった、躍動感があり、総ての楽器やボーカルが全く交わらず、クリアーで強く前に出てくる、今までに経験したことのない鳴り方だ、この意味で、ケーブルで音を作るならば、このケーブルはありである。
しかし、私のケーブル製作のコンセプトは、ケーブルで大きく音を作ってはいけない、とは言っても、ケーブルは定数を変えられないフィルターなので、どうしても固有の化音色は持つが、長い時間楽に違和感なく楽しく楽に聞けるかである、なのでこのケーブルの音は、それからはかなり外れている。
人は色んなものと出会い、そしてその良さや欠点を、後に過ぎ去ってから他を経験して分かっていくものだ、何年後かに再びこの音を欲する事があるかも知れない、その位のレベルなのだ。
日本製の0.6ф被膜銅単線を四本束ねたリッツ線?7.536である、その音は、強く中低域が少し目立つがクリアーな前に出てくるエネルギッシュな音がした、特にツィーターの音は素晴らしい。
しかし私は、もう次なる日本製の被膜銅単線で、ラインケーブルを同じ長さで既に完成させている。
でもみなさん、新しいケーブルや暫く使ってなかったその他のオーディオ機器は鳴らせば鳴らすほど音は鮮明に変化していく、エージング?鳴らす時間はやはり必要だ、これが分からないとオーディオは進歩しない。
そしてその変化を楽しむ趣味なのだ、オーディオは、ものをたくさん買い換えて人に自慢して楽しむ趣味ではない。