[ お知らせ ]
この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

オーディオルーム

私は仕事柄、本当にたくさんのシステムを、様々な部屋で所有するお客様のシステムを、たくさんたくさん聞いてきた。

そのたくさんのお部屋とシステムとの中で、これは素晴らしい部屋だ、と、私が感じた部屋は、一つとしてなかった。

むしろ、部屋が立派でない為に、たくさんの制限や制約の中で、苦労して鳴らしたシステムのトータルバランス(音質)に、驚いた事は何度もある。

失礼ながら、こんな部屋でこんな条件で、こんなシステムで、何でこんなになんでも鳴ってしまうのだろうか?私はそう思い、感じ、それでは私も、と、今の狭い部屋で馬鹿みたいに努力してきた。

そのスタンスは部屋が広くなっても変わらないと思う、私は今使っているJBL4560を何としても、誰も聞いた事のない音でクリアーに鳴らしてみたい。

しかし今の部屋では、今の部屋ではと、私は何度も連呼している、それすらみっともなく思えて来るが、その本意は、もっと違う高いところにあるのだ、部屋が広くなれば、世間一般的には音はよく鳴りそうな気がする。

しかし、それは違う、オーディオは部屋を広くして、電源をしっかりさせた、そんな程度で簡単に鳴ってくれる程甘くはない、何かが良くなれば、そこは確かに少しは進歩する、しかしその逆に、トータルで別の何かをたくさん失う、私はプロだ、変わった変わったとただ喜んではいられない。

では、なぜ良くなったのか、なぜ何かを失ったのか、それは何でなのか、何処なのか、そしてその対策を、確実に講じなければならない、それがプロだと思うからだ。

今度作る私のリスニングルームは、天井がかなり変わっていて、高くはない。

かと言って変型なので低くもない、でもある意味嘆く事はない。

天井が高いと、確かにクラシック等の響きに対しては、エアーが稼げるので有利だ、しかし空間が多くなるため、どうしても交響曲はボリュームをあげれば、スケールは出るが、バロックともなればそうはいかず、エネルギーロスは大きく関係する、逆に天井が低いと、エアーは減るがエネルギーロスは稼げる、しかし多分音は強く、直接音を多く聞く事になる。

天井が高いと、響きを重んじたいので、少しライブな部屋が有利だ、しかしどうしても低音は軽くなる。

天井が低いと、少しデッドな部屋が有利だ、私は迷わず天井が少し低い吸音七割遮音三割の、デッドな部屋をチョイスした、それはなぜか?

私はJBL4560を軸としたオールホーンスピーカーシステムだ、どちらかと言うと、天井は少し低くても、スピーカーとの距離があり、直接音的な、鋭くしなやかな、エッヂの立った、エネルギーのある汗が飛び散る、ジャズクラブみたいな音を求めた。

広がりや雰囲気は、電源やケーブルでアクセントを作れるだろうと個人的に思う。

総てはやってみなくてはならないが、今の様にあまり世間体に縛られず、ある程度の音量を鳴らせる、それがメリットになれば良いかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です