トーンアーム内部配線の威力(2)
トーンアームの内部配線を取り替えてから、今日でまる二日たった、これでもまだくもっているのだが、午後二時位から低音がタップリ出てきた。
内部配線に使ったウエスタンケーブルは何十年も使われずに眠っていた訳だ、音楽信号を入れていれば当然馴染んでくる。
人間と同じだと思う、運動し始めはやはり体がぎこちない、動いていると体が暖まり神経が目覚め、調子が戻ってくる。
特に低域の量がいきなり増えた、肉厚になり、前に出てきて、そこから更に低いところまで再生し、引き締まって奥に拡がる様になった。
それと、高域の音が急に変わってくる、特にジャズの、シンバルをカッーン!と叩く時の空気感と、音の芯、ドライバーとツィーターが繋がってる辺りの周波数がとても気持ちの良いものにかわり、シンバルはかなり低い周波数迄鳴ってるのが分かる。
低域も中域も高域も総ての音像が揃い二本のスピーカーの間に二本のスピーカーを全く無視して小さく現れる様になる、低域はその小さな音源から奥に気持ち良く拡がる。
スピーカーにたいしこちら側に真っ直ぐに向いて弾いているいるのか、斜めに向いているのかハッキリ分かるのだ。
クラシックのヴァイオリンならば、弦楽四重奏の特にヴァイオリンとビオラが重なる所が汚れた感じにならず綺麗に折り重なる、上手くいけばJBLでもそのような鳴り方になる。
そしてチェロやコントラバスは実際の大きさで上手く音楽全体の土台を作る、実はかなり上手い具合のバランスになっている。
そしてその総てに体全体が包まれた様に気品高くJBLでも我が家は鳴る。
オーディオは実に難しい、総てが上手くバランスして初めて気持ち良く鳴る。
何かの不備があり、弱い所がどこかにあれば、そこを強く聞く事になる。
でも私は、そこに正攻法はないと思う、何をやったら自分のシステムはこうなる、それを正しく聞き分けるセンスが必要になる。
そしてそれをどうやったらちゅんとなるのかを経験から分かっていないと出来ない。
これはほんの一例だが、ノイズが目立つからとドライバーやツィーターのアッテネーターを絞っている人がいるが、そんないい加減なものではないだろう、私はそれを不備と言うのだ、そんな時はグランド周りを疑うものだし、またノイズみたいに聞こえる原因が他にある事もある。
オーディオとはノイズとの戦いだ、そこを的確に見つけるのだ。
そして、それでも私が語ったその総てが、貴方のシステムのサウンド構築の良い結果にあてはまるとは必ずしも限らない。
しかし良い音の定義は確かに存在する。
先ずは、低域が低い所から良く出て引き締まり、全ての音像が正しく小さく、ボリュームを絞っても痩せず、ボリュームを上げても拡がりを伴い、うるさくならない、そして妥協なく、違和感なく、色々なソフトを長い時間楽しく聞いていられるかです。
鳴らないソフトは極端に少なくなる筈だ。
そんなシステムはまず滅多にないだろう。
いや、ないと思う。
セッティングすらまともに出来ていないシステムから良い音など絶対に出る訳がないからだ。
さてと、本当に明日が楽しみだ。