更なるケーブル研究。
このケーブル実験は総て一定の長さで行っている。
私は今まで、0.29㎜ф単線をたくさん捩って、リッツ線ラインケーブルを長さを総て一メートルに定めて研究している、あまりにも繋ぐ場所や、試聴結果に差がありすぎる為、部屋の問題もあると思い、いったんリッツ線研究をやめようと思った。
しかしどうやら違う、音質の比較は部屋が違っても出来る事が分かった、部屋の広さや条件はまた違うところにあり、違いは分かると言う事だ。
私は一週間前に、秋葉原のオヤイデ電気で購入してみた0.08㎜を30本捩って一つに束ねた市販品のリッツ線を購入していた、なぜ0.08㎜に細くしたのか?
もっと細い線を、たくさん使いリッツ線お得意の、表皮効果の改善効果を稼ぎたかったからだ、でも、凄く柔らかいリッツ線で0.08㎜単線を30本で一本になっている、それを五本合わせて捩ってみた、合計150本となる、断面積は0.7536㎜2となる、表面積は37.68である、次に断面積1.1304㎜2で表面積7.536これが、0.6㎜単線を四本束ねた断面積と表面積である。
お分かりだろうか、0.6㎜単線四本の断面積は、1.5倍太いのに、0.08㎜150本の表面積は5倍になった、この表皮効果の改善効果は出来上がったラインケーブルにどの様に影響するのかである。
しかし、ウレタン製の被膜のため、やはり端末処理の剥離剤は全くきかず、ではと、半田をするとその熱で溶けるとの事なので、かなり熱を加えて呼び半田をしてみた、少し長めにコテをあてていると、総てに半田が染み込み、ウレタン被膜が溶けて、黒い泡がブクブクしみだして来ればオーケーである、一分位コテを当てていると、中からプクプクと黒焦げになったポリウレタンが滲み出してきた、そのまま更に半田を染み込ませていくと、黒いものはやがて出なくなった。
これでとりあえずはオーケーである、想像どおりの結果になった、黒い焦げたウレタンをティッシュにアルコールを染み込ませ、丁寧に何度も拭き取り、そしていつもどおりに、ピン端子に半田付けを行った。
被膜を溶かす為に行った半田は、呼び半田にもなった、普段は中までなかなか染み込まない(英国製)ERSINのヴィンテージ半田は、100Wの半田ゴテで、あっさりと、スウッ!っと中まで染み込んだ、でも普通よりは更にねんのため熱を加えた、もう黒いブクブクは出て来なかった、これは本数さえ合っていれば、良いケーブルが出来た筈だ。
私はマイナスに、1.2㎜фの被膜の銅単線を絹糸を巻いて使う、その隣に、今回のシールドしたプラスの線を、隣り合わせて、そのまま絶対平行に、絹糸を強く巻き付けてケーブルを作る為、出来上がったケーブルは、マイナスの線と合わさる事でパキッとしていて、なかなか良い出来映えであった。
持ったケーブルは、さも音が良さそうな暖かさと、しなやかさがあった。
まだ半田の焼けも全くとれていない、エージングも全く出来ていない、しかしファーストインプレは素晴らしいものだった。
聞いて三分位は、位相のずれた様なとても変な鳴り方をした、しかし、その変な鳴り方は直ぐに消えた。
《試聴結果》
高域が綺麗で、パンチがあって、うるさくならず、クリアーで繊細、やわらかしなやか、引き締まっていて広がりがあって奥行きがある、しかし真ん中が抜けてるともとれる。
出来上がっているウエスタンスピリッツシールドケーブルと比べ、何かが足りない。
本数が決まれば、来年出来上がる広いリスニングルームで聞いて、間違いなく良いようならば、ウエスタンスピリッツから新たに、リッツ線ラインケーブルが誕生することになるかも知れない、今までのウエスタンスピリッツシールドケーブルは、リッツ線が上手くいきかけた今でも、群を抜いている、それこそ私はこの言葉は好きではないが、好みが完全に分かれるところだろう。
しかし今までのウエスタンスピリッツシールドケーブルは、単に0.6㎜фの裸銅線を、四本捩り合わせただけの、太い単線と言う事になる、でも音は素晴らしい、この0.6四本の断面積に0.08㎜リッツ線の数を合われて揃え、更なるリッツ線ケーブルを同じ一メートルで作ってみようと思った。
話しは戻る、そしてその両者の音は全く違う音にはなったが、互いに相容れない位に、各々が素晴らしい、でもまだ後少し。
私がアクセントに使っている、マイナスの銅単線1.2㎜фと合わせる事の何かの共通した比率も関係しているのか。
しかし現に私はマイナスもプラスと同じ太さのリッツ線もスピリッツケーブルでも、試聴検証しているが、良い音にはならなかった、かなり音がボケるのである。
マイナスの単線も、太くしたり、細くしたり、さまざまな太さで、試聴検証したが、やはりマイナスは1.2㎜фの単線一本がラインケーブルでは、私は音が一番だと思う、しかしこれは私の独特な作り方かも知れない。