素線径混合リッツ線ラインケーブル、エージング終了
このリッツ線実験は総て同じ長さで行っている、実験結果がブログに公開される頃は、既にこの先を行っている、昨日のブログは先に公開したいので、タイムリーになっている。
写真は今回の素線径混合リッツ線シールドラインケーブル本体左右と1000Hzで測ったインピーダンスです、0.08ф90本と0.12ф27本を束ねた。
このブログの後に出てくるケーブル内でのシールド線とのショートも現在は完全皆無で作れる様になった。
今まで総て同じ長さでリッツ線を検証してきた、その結果、新たに作ったケーブルは必ず半田をする、半田は今のところ一番優れた接点処理の方法だが、焼けていると丸三日は変化が大きく真価を正確に判断出来ない、焼けていると言うより、半田はゆっくり融合してゆくからだろう、しかし半田にもかなりの技術が必要だ。
これから一ヶ月様々なソフトを再生し、色んな電気信号をケーブルに流しケーブルを馴染ませていく、実はその先も変化してゆくが、鳴らす時間(個人的には24時間ずっとCDをリピートしっぱなし)にもよるが、1ヶ月で大きな変化はなくなる、ここでほぼケーブルの音質の決定となる。
自分で勝手に作って気に入って使っているならば何の問題もないが、ブログに公開しているし、商品になるかもしれないからだ、慎重にならざるを得ない。
リッツ線の音は総じてもっと細いと思っていた、でも違う、緻密な計算に始まり、そこから少しずつ崩していく素線の径と数と合わせる比率、その作り方や被膜の質、トータルバランスと経験と少しの発想が必要だと思う、最終段階の精度は本当に素線を一本追加するか、逆に一本を捨てるかの勇気である。
見た目でだいたいこのくらい等と作っていたのでは、永遠にリッツ線の優れたバランスは見つからない、だから未だにオーディオラインでの、リッツ線の音の優れた素線の径と合わせたパズル(バランス)は、誰も解明出来なかったのだ、気違いに刃物、正に私にうってつけの実験だった(笑)
私にリッツ線製作と実験を提案し、理論を一から教えていただいた知り合いにとても感謝している、今回のリッツ線よりも、もっと優れた作り方や音の良いリッツ線はもっとたくさん存在するかも知れない、個人的には今までにない優れたリッツ線が出来たと自負しているが、自分が頑張ったとか、努力したとか、それは全く関係ない、あくまで肝心なのは精度と、ある程度の耐久性と、何より出てくる音だけだ。
再生周波数帯域の広さ、前後左右上下の広がり感、奥行き、響き、音の絶対的な実在感、質量、聞いた音の雰囲気等を総合的に聞いた上で、試聴の結果判断となる。
しかし正確な音源が分からないので、他のシステムに繋いで聞いたり、過去のケーブルとの比較になる、
さて、能書きはともかく、肝心なのはその音である。
これはとても大切な事なのだが、今までどうしても少しうるさかったハルモニアムンディーのドイツ盤、特にヴァイオリン、ROSSINI・Sonate a quattroが、リッツ線は、綺麗で伸びやかにしっかり鳴るのに、広がりがあり、うるさくないのである、長い時間聞いていても、楽しいので飽きが来ないのである、スピーカーはJBL4560を中心とした、高能率のオールホーンシステムである、これは驚異的な事だ。
次に、Manhattan Jazz Quintet V・S・O・Pを聞いた、一曲目は枯葉である、ミュートのかかったトランペットは、刺さる様に吹っ飛んでくる、しかし滑らかで太くうるさくないのである、サックスは滑らかだがその中にしっかりリードの音が存在する、ピアノは太く品の良い質量を伴った広がりのある音がする、ドラムスはあり得ない位低いところからバスドラが奥から突き上げてくる、革の乾いた感じ、シンバルの太さと繊細さ奥行きが見事、ウッドベースは質量や基音があり、倍音は低い周波数まで音階を伴い沈み込んでいる。
現行のウエスタンスピリッツラインケーブルも優れているが、今回の素線径混合リッツ線ラインケーブルもかなりの音を再生した、両者譲らず双璧である。
どちらとも甲乙つけがたいが現状である、従来(現行)からのウエスタンスピリッツラインケーブルは音が全体的に太く、リッツ線と比較すると、少しナローレンジに感じ、素線径混合リッツ線ラインケーブルは、高域が繊細で鋭角にのびる、現代的な広がりのあるワイドレンジな音、コンクリートの床がフワッと揺らいだ。
リッツ線も優れている。