素線径リッツ線のその後…
このリッツ線実験は、総て同じ長さで行っている。
リッツ線の音は、かなり変化してきた、スピードが追加され上下が瞬時に立ち上がる、アンプがCROWNのDCアンプ(DC-300A)なのもあるだろうが、それにしても速いっ!
マイナスに使っている1.2ф単線と隣り合わせ、絹糸を強く巻き付け、絶対平行に作るのがウエスタンスピリッツケーブルの作り方である。
今回も平行に作った、プラスに使うリッツ線自体は、0.08фを90本と0.12ф27本を一緒に束ねている為径は太くなるが、とても柔らかくしなやかだ、そのままでは、絹糸は強く巻けない、幸いにも隣にマイナスの1.2ф単線が存在するので絹糸を強く巻き付ける事が出来る。
とは言ってもこれはある種の偶然、絹糸を強く巻き付ける為に1.2ф単線をマイナスに使っている訳ではない、何度も色々作り、試聴を繰り返し、1.2ф単線マイナスが一番音の良く聞こえるバランスと感じたからだ。
今回実は、同じ径で全く同じ線の数でプラスマイナスをリッツ線で、真ん中に一切導通させないようにそれぞれ0.6ф一本を挟み、絹糸を強く巻き付けて作ったタイプも試聴をしたが、音は腰砕けになった、ウッドベースの音の芯や、バスドラが弱く引き締まって低いところまで再生出来ない、これは今までリッツ線ではないタイプでも何度作ってみても同じ結果になる、この結果は真ん中の線が0.6фで1.2фと比べ細いからではない、その証拠に0.6をプラスに導通させると、音は強くなる、プラスマイナス同じと言う事が関係しているからだと思っている、オーディオケーブルはそんなに安易で単純なものではない。
ウエスタンスピリッツは、必ずラインケーブルにマイナスに1.2ф単線を使うのだ。
今回出来上がり、ずっと聞いていた、いつも話すが、やはり肝心なのはその音である、鳴り方の変化を聞くのは製作中のりっぱな行程の一つだ。
先ず感じるのは、普通のリッツ線ラインケーブルに感じない音の勢いなのだが、弾んでいて総てが等身大で嘘くさくない、そして綺麗なシンバルを先ず感じる、次に聞き込んでいくと、総ての楽器はちゃんと楽器の音がするのである、これには正直驚いた、そして全く疲れない、眠くもならない、一枚のCDを最後まで止めたくないのである、だから一枚通して総て聞いてしまう、これはとても大切な事だと思う。
音は生命感があり、ウェットな感じがあるが、それは湿っぽいのとは違い、生きていると言う意味である。
ただ新しい録音のソースと古い録音のソースは少し差が出る、これは突き詰めた結果だろう、仕方がないと思う、優れたソースがより良く鳴れば、鳴らなかったものも良くなるが、やはり録音の優れたソースが有利となる。
そして音の広がりや奥行きの表現が飛び抜けている、これがウエスタンスピリッツ リッツ線ラインケーブルの特長であると思う。
こうなって欲しかったから色々実験してリッツ線を作ったのだ、オーディオは音楽を聞くもので、音を聞くものではない、しかし上手く鳴らないと気になってつい粗探しをする、そんな事はこのケーブルではない、と思っていた。
しかしリッツ線は、更にこの上が存在するのは確かだと感じる、後は細かな素線の径や本数の上下が必要になるが、整える程度で、そんなに大きく変化する事はもうない、そう思っていた。
違うこのバランスではない、もう一パターン忘れていた、0.08фを150本の音が優れていた、ではなぜそこにそのまま、0.12фを27本追加してみなかったのか?
新居の事ばかり考えて、少し頭がボケてきたのか?やっと目が覚めた、さあ次にいこう!0.08фを150本0.12фを27本、これで新たな素線径混合リッツ線ラインケーブルを作ろう。
これだからリッツ線研究はは恐ろしい、もう少しカッコいい高域が欲しくなったからだ、いつも話すがこのくらい徹底的に実験しないと答は出ないのだ。