2012 東京 インターナショナルオーディオショウ
忘れていた、朝風呂に入る前に急に思い出した、ステレオサウンドを見ると11/2.3.4日となっている、今日が最終日だ、行かなくては、急遽、家内と約束のランチはキャンセルになった、私にとってオーディオは遊びではない、これが仕事だ。
日曜日なのでかなりの混雑を予想していた、
ところが会場は真っ直ぐに歩ける状態、TADのブースは物凄く混んでいて、入れなかったが。
やはりB&W 802の音は飛び抜けていた、ハイエンドとヴィンテージオーディオの良いところをバランスよく取り入れているのか、ハイエンドの音は確かに綺麗だ、しかしどれも低音に少しの無理(飽和)がある、そして音に引っ掛かりがなくツルンッ!としている、そんな中でB&W802の音は、JBL好きの私の感性に少し合う、聞いていてお腹がいっぱいになる感じである、そこは好ましい。
個人的にやはりJBLのProject EVEREST DD67000(ローズウッド)はフォルムが好きだ、相変わらず神秘的だからである。
しかし、ギターのブルースを鳴らしていたブースもあり、聞いていてかっこよくてかなり痺れた、音も良かった。
ハーマンはアコギをかけていたので本来のJBLサウンドは分からなかった、少しがっかり。
しかし総合的に今回のショウも音は頭上から降って来るようで閉塞感があった、それと、かけているソフトがどこもつまらない、もっと当たり前な、演奏と録音の優れたジャズをかけて欲しい。
オーディオをやっている七割はジャズを好むと個人的に思う、録音の優れたバスドラとシンバルを聞きたいのだ、アコギを聞かされてもクリアーなのは分かるが、低域と高域が分かりづらいと感じた、アコギでも分かるではなくて、やはり音の分かりやすいジャズを聞きたい。
マンハッタンジャズクィンテットのV・S・O・Pをかけるべきである、音と演奏がカッコいいのでみんな釘付けになる筈だ、どこのブースも日にちを決めて、同じソフトをかけていたら、その総ての差が分かるのにとも思った。
もう少しかけるソフトのセンスが欲しい。
だからオーディオは冷えるのだ、メーカーのコンセプトと、購入したい人の聞きたい曲が噛み合っていないのだ、これではオーディオショップとおんなじだ、折角膨大な予算を使ってもオーディオ評論家の話が長くて、しかも聞ける曲はへんてこな訳の分からないものばかりだ、やはりプロの販売員は必要だと思う。
ただ苦情にならないようにお客の欲しいものを売っているならば、それは単なる自動販売機だ、お客様が本当に必要な商品を薦めてあげるのが真の販売である。
今は、売り場にプロの販売員がいないからどこのメーカーも、中国や韓国製の安い商品に負けるのだ、当たり前である、消費者は分からないのだから、黙って正社員にそのまま販売させていたら、安いものしか売れない、その結果、大赤字になり負け組になってしまった?当たり前だし滑稽だ、とても笑える。
良いものや優れたものを作っても今のままでは絶対に商品は売れない、やはり、かける曲のセンスやかける曲の順番が大切、優れた感性のあるプロの販売員が今になって尚更必要である。
メーカーや店の正社員だけでの販売は確実に無理である、本物を知らないからだ、そんな事を考えながら我が家に着いた。
ずっとリピートしておいたCDをそのままプリのボリュームを下げて、パワーアンプの電源をオン!プリのボリュームをたった一つ上げただけで、骨格と余裕のあるジャズがJBL4560から吹き出した、ステージは奥行きを伴い目の前にある、このシステムの前では、どんなにご立派な理屈も説明も何もかも総てが虚しいものになる、うんっ!これでいい、ハイエンドはやはり音が薄い。
でも、癒しを求めるならそれもまた良しなのかな、私には分からないし興味もない。