トーンアーム内部配線交換
このリッツ線実験は長さが違い短く細い、トーンアームの回転に影響するからだ、それでも市販の内部配線よりは太い、アームの動作の抵抗にならないように配線するのはかなり難しかった。
ヘッドシェルのリード線のリッツ線化に伴い、トーンアームの内部配線もストーリーを繋げるためにリッツ線にした、リード線と違い0.08фを30本にした。
トーンアームの内部配線を交換するのは一年振りだ、そこは確かに以前から気になっていた。
ウエスタンの0.3ф単線をプラスマイナス各々一本ずつであった、その単線の性質は固く、ねじれに強い、ほんの僅かトーンアームの動作に対し負荷がかかっていた、そして被膜は古い為に弱い。
今回の0.08ф30本のリッツ線は、太さはあるが細い線の集合体なので、しなやかでねじれにはあまり影響がないと個人的に判断した、そして被膜はポリエステルなので強い。
それにやはり、リッツ線の表皮効果の改善効果の方が気になる、多分かなりの効果になると予想した。
カートリッヂが出力した小さな電力が、シェルリード線とトーンアームの内部配線を通り、ピックアップケーブルを経由して、微細な電気信号をMCヘッドアンプに繋げる、そしてヘッドアンプに増幅され、プリアンプがそしてパワーアンプが増幅して行くのだ、失敗も成功も大きい事になるのは想像がつく。
多分静かで繊細で太く綺麗な音に変化するだろうと思う。
私のトーンアームはオーディオテクニカのAT-1005Ⅱである、シンプルな方だが、難易度は高かった。
ベアリングのメンテナンスも含め、ほぼ総てを分解しないと出来ない、回転軸にある二つのベアリングのバランスの微調整は5時間はかかった、引っ掛かりがなく滑らかに回るバランスが一ヶ所だけあるのだ、その二つのベアリングの関係がとてもシビアである、ここをさわるのは本当はあまりお薦めは出来ない。
しかしかなり初期性能は出せたと思う、回転は明らかに蘇った。
トーンアームの内部配線は、5ピンの端子を外したトーンアームのエンドから引き出し、直接ピックアップケーブルと半田で留める、これは物凄くエネルギーロスを減らせるが、トーンアームを破損させる可能性があり、普通の方は絶対に止めておいた方が良い。