歪みのない音
ウエスタンスピリッツはリッツ線の実験をして、何とか優れたケーブルを完成させる事が出来た、音は聞きやすく柔らかでハッキリした、それは多分、リッツ線はエネルギーロスが少ないからだろう。
しかし耳には来ないが本当は全帯域にわたり音はとても強いと思う、インピーダンスが低いぶん総ての帯域がスムーズに通るのだと思う。
エネルギーロスが少ないとは歪みが極めて少ない事を意味する。
とにかく浸透力のある音なのである、しかし今までは平気だったが、鉄筋のマンションでもその音は見事に綺麗に突き抜けるのだ。
とは言っても、ここは賃貸マンションだ、しかもかなり年季が入り、古いので、大した扉が付いていないのだ。
だからかも知れないが、金属の扉を通し、エントランス迄何を聞いてるか内容までハッキリ聞こえる様になった。
リッツ線が総て繋がる迄は音はエントランスにはあまり漏れていなかったのである。
スピーカーの前に座って聞いていると、綺麗な音は本当に気持ちが良い、耳に来ないので、ボリュームはいくらでも上がってしまう。
気をつけよう、そう思った。
歪みのない音のメリットは耳に来ないで強い健全な柔らかでハッキリした音が聞ける。
デメリットは歪みが極めて少ないので耳に来ない、その結果ボリュームが知らず知らずの内に上がってしまう事である。
多分本当に鳴りきったオーディオの音は、低音がボコボコしない、それでいて低い周波数が軽々と鳴るのである、ドライバーの音もツィーターの音もスムーズなレスポンスをするのだろう、引っ掛かった様な嫌らしい音がしなくて、音像が小さく感じ、芯があり強くも優しくもあるのだ。
つまりフォーカスのしっかりあった、まるで奏者が見えるかの様な鳴り方をするのである、多分この方向は間違えていないと思う。
今まで重くドスンドスン鳴っていたJBLが、全く違う音を鳴らしたのだ、そして、そこに4560BKのフロントロードホーンが200Hzから上800Hz迄綺麗にかかるのだ、聞いていてやめられない、初めてそう思う、とにかく物凄い音になった。
まだまだだが、理想とした様な音がやっと鳴りだした。
システムを良い音に導くには、エネルギーロスを正しい方法で減らし、歪みを少なくしていく以外に方法はないようだ。