THE JOHN BUNCH TRIO THE BEST THING FOR YOU
このレコードもかなり気合いの入った装置でないと上手く鳴らないと思う。
以前は自分のオーディオ装置も全く上手く鳴らなかった。つまらないレコードだと思っていた。
1987年Concord CJ-326である。ジョン バンチ-ピアノ、フィル フラニガン-ウッドベース、チャック-リッグス ドラムス、のピアノトリオとなっている。
普段このお三方は、テナーサックスのスコット ハミルトンと一緒のレコードが多いと思うが、今回はトリオでの演奏となっている。
録音が比較的新しいので、たまにあり得ない位低い、物凄い低音が入っている。コンクリートの床がブルンッと震えた。
ブルーノートやコンテンポラリーの様な録音を期待すれば外れるが、やはり素晴らしい録音と演奏内容になっている。頑張ってる感じではなく、小粋で洒落がきいている。肩の力を抜いてゆったりと聞ける。
録音機材の進歩はピアノの高いキーを弾くところで特に顕著になる。50年代の様にポリンポリンしないで、しなやかに滑らかで柔らかいのである。
スコット ハミルトンが入った時の様な華やかさはないが。やはり呼吸の整った海千山千を潜ってきた、とても洗練された演奏だと思う。
とにかく主観だが、Concordを上手く鳴らせれば、オーディオはかなりの音になるのである。高ダイナミックレンジで高S/Nで誤魔化しがきかないからだろう。
是非、聞いてみて欲しい一枚である。