スリーウェイネットワークを壁に吊るした次の日
オーディオは楽しい、いつも必ず何かの答えを正確にくれる。
バーンスタインが1987年10月に、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を振ったマーラー交響曲第1番二長調《巨人》グラモフォン デジタル録音盤と1997年発売の映画、タイタニックのサントラ盤をCDで聞いた。
一晩で、スケールがとても増えていた。木管楽器が特に良く通る、綺麗でダイナミックな鳴り方に変化していた。木管楽器はとても難しく、普通ボヤけていて、なかなか上手く綺麗な響きが鳴らない。
CDにも100~100V/1000Wのトロイダル巻きのノイズカットトランスを繋いだのもきいている。
しかしやはり、左右まともに鳴った音は素晴らしい。ネットワークの部品をしっかり板に留めて、更にスピーカーと分離させ、後ろの壁に吊るしたのはかなりの効果があった。
各楽器が電気的(ネットワーク内のコイル同士の干渉)に交わることなく、音楽的に綺麗に溶け込んでいる。
静かな巨人、そんな感じである。次にどんな音が来るのか、一瞬一瞬がワクワクする、ただならぬ雰囲気と余裕がある。
そして今回、プリとパワーに入った低磁束ノイズカットトランスも、やっと目を醒ましてきた様である。配線してからずっと色んなジャンルのCDを鳴らしっぱなしにしておいた。それは今でも。
繋いだ時よりも音が自由である。ゾクッとするほど低音の重心が低く、気持ち良いのである。今回のメンテで、スピーカーボックスの裏板にあけたスピーカーケーブルの穴、その隙間をエアコンのパテで埋めた事もきいてるだろう。
しかしまだネットワークは、ワニ口クリップで留めたままである。しかもケーブルも赤黒のままである。
ネットワークを限られたる半田で留めて、スピーカーケーブルがリッツ線になった音はどれだけ素晴らしいのだろう。考えただけでゾクゾクする。
今、この部屋に合わせたパワーアンプからネットワーク迄の、リッツ線スピーカーケーブルの、製作構想を練っているところである。
ここまでは概ね上手くいったと思う。以前の音を遥かに飛び越えた。しかしそれは当たり前である。部屋も環境も変わったのだから。
しかし、聞いていて、まだ何かがひっかかる、そこを解決しないとリッツ線を決められない。
どこが問題なのだろう。