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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

オーディオの真実

オーディオには実に色々な聞き方や、やり方があり人それぞれである。しかしやはり最後はセンスである。

システムをレベルアップしようと思えば、ショップの店頭での試聴や、自分より優れた人のシステムの試聴をさせていただき、真に優れていれば素直な心で、ある程度は教えを乞うしかない。

しかし、オーディオを真剣に見つめていくと、やがて壁にぶち当たる。オーディオ以前に様々なソフトの問題である。そこまで気付いてる方は少ないかな?しかしこれは大問題である。

とにかく膨大な数である、しかし、録音機材や録音の仕方に実はそれほど差はないのにやがて気付く、大きく外れた機材や録り方は、実は存在しないのである。

個人でスタジオを持ち、よほど独特な録音でもしていない限り、そんなにあり得ない録音バランスの崩れたソフトは市販品には実は存在しない。

しかし、クラシック、ジャズ、ポップス、ロック、Jポップ、映画のサントラ盤、簡単に大まかに挙げてもこれだけある。

しかもその中には、様々な録音レーベルや年代の違いがある。そして確かに、レーベルの音と言うものは存在する。私はひとときそこに疑問をもった事がある。

しかし、さんざん煮詰めて追いかけてオーディオを三十年調整をしていくと、あるとき目の前が開ける様になった。

標準的レベル(鳴り方や帯域バランス)である。ある日、どんなレーベルをかけても今程ではないがそこそこに鳴ってきた。システムをよく観察してみると、教科書どおりになって来たのに気が付いた。オーディオは独創的にあまりかき混ぜずにシンプルにが良いようである。

つまりはこうだ、昔、独特な録音のブルーノートのレコードをあり得ない位上手く鳴らそうと、かなり独特なネットワーク調整になった事があった。

しかし、その調整ではコンテンポラリーやリバーサイドは上手く鳴らない、そしてクラシックやJポップがあり得ない鳴り方になってしまった。

実は私は、その状態が何年も紆余曲折あり何度も繰り返した。しかし二年程前にやっと気が付いた。

これは分かっていない自分が間違えているのでは?と思った。ある特定のソフトだけが上手く鳴るシステムはバランスが崩れていると言うことを。つまり自分だけが良いと思っていると言う事である。これ正に井の中の蛙である。

何をかけても明日がワクワクするほど素晴らしくなる筈だ。どこかに一点ある筈だと、そう思った。そこからまたネットワークを徹底的にシンプルに追い込み、更にはケーブルを完成させていった。

しかしケーブルをたくさん作ってみて感じた、電源ケーブルである。そこから答えが出るのは早かった。

あちこち聞き回る内に、良い音のするところはどこも電源がしっかりしている事に気が付いた。

良い悪いは別として、電源に拘ってる方のシステムは鳴り方が違うのである。

そしてそのどれもが様々な方法で、接点がシンプルになっている事に気が付いた。それから私は接点をいつも綺麗に磨いたりしたり、減らしたりした。そしてリッツ線ケーブルを開発し、ネットワークをシンプル化した。

遂に今年、念願だった電源の整った部屋と、容量の大きなノイズカットトランスを四個手に入れた。総てはエネルギーロスを減らす為である。

これはつまり、普通の自宅なので規模は小さいが、総ては大手スタジオが行っている方向なのである。何があっても多少の事では揺らぐ事のない環境である。

クリーンで余裕のある総てが単独回路の電源。接点の少ないシンプルで綺麗な、からまない配線。余計な音の付かないオーディオケーブル。ネットワークのシンプル化とスピーカーボックスとの隔離と、左右の微妙なスピーカーの位置関係。これら総てが三位一体となり、現在の異次元オーディオは構築された。

自分の思う理想の鳴り方にはまだまだ遠いが、今のところ、このレベルならばもう怖いものはない。

録音された音源に近い状態で聞くのが究極のオーディオである。こう定義付けたい。

どんなに御託を並べても、どんなに御大層な理論を並べても、実際に鳴っていないと話しにならない。これがオーディオである。

そして貴方が、たぐいまれな優れた選ばれたる機材と出会えるのかも、その要素の一つではないだろうか。

後は使いこなしである。スピーカーからの振動は機材の優劣をも左右してしまう。総てをシンプルにしっかり固めるのも真のオーディオには必要な事である。

オーディオはトータルでの合わさった鳴り方をする。なので、一つとして気を抜けない地獄の一丁目である。

最後に一つアドバイス、良い結果と悪い結果が同時に合わさると、オーディオは何故だか悪いところが強く強調される。

そして、総てが良い方向に進んでいても、それらが総て合わさり結果が出る訳で、必ずしも総てが良い結果を産むとは限らない。その繰り返しである。

その中(実験レベル)でのランクがあるからである。しかし順序を間違えず正しい方向に向かっていれば、いつか必ず優れたシステムになる筈である。

一度にたくさんの事(実験)を行ってはいけない。なぜならば、何処がどうなって良いのか悪いのか、それが後に分からなくなってしまうからである。

それは悲劇である、昔の私の様に。

貴方が所有する総てのソースを、とても難しい事だが、上手く鳴らす努力をしよう。そこが先ずはスタートである。録音の悪いレコードはそんなにない筈である。貴方のシステムが鳴っていないだけである。

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