ウエスタンスピリッツオリジナルアナログプレーヤー
これは主観だが、YAMAHAのGT-750は実に優れたターンテーブルである。しかし、いかんせん付属のトーンアームの精度と、キャビネットのMDFボードが安っぽすぎる。なのでトーンアームは外しオーディオテクニカのAT-1005Ⅱに付け替えて使用してきた。
後は、ターンテーブルとトーンアームを乗せるキャビネットのMDF木材の音の響きである。YAMAHAはそれでバランスしているとしたのか?値段戦争の為か?分からないが、一か八か自分で響きの良い樹を探し、ボードを自作して乗せ換えたくなった。
黒檀、ブビンガ、パオロッサ、確かに音は優れている。しかしオーディオ用に切り出されていない為、そのままでは水平の精度が今一つである。多分販売する相手はプロなので、ご自分で加工なさって下さいと言う理由なのだと思う。
とにかく音の良い樹は、目が詰まっていて重く固いのである。ホームセンターに売っているレベルの工具では太刀打ち出来なそうだ。加工で最も難しいのは、基本である穴を真っ直ぐにあける事と、直線に切り出す事である。
素人考えでボール盤ならば真っ直ぐに穴をあけられると思っていた、しかし実際に穴をあけてみると、2~3㎝ならば何とか正確にあくが、深いと木目に添って刃が曲がって行ってしまうのである。
正確に穴をあけられるのはやはり精度の高い旋盤なのである。しかし旋盤は本当に優れたものになると2~300万円になる事が分かった。
なので仕方がない、経験を積んでそこそこにこちらの腕を磨くしかない。ボール盤、ジグソー、トリマー等を使い、慣れで精度を出すしかない。
しかしどうやっても出来ないのが極論、板の水平精度を出すことである。なので少しでも狂いの少ない集積材を探して使うしかない。
なので今回、音はおとなしいがその中でもMDFよりは音の優れた、赤タモの集積材を使う事にした。
25mmの集積材である。赤タモの樹は個人的に100%オーディオに良いとは思えないが、合板やパインの集積材やMDF材よりは遥かに優れていると判断したのである。色も悪くはない。
その赤タモでボードを作り、GT-750をそっくり乗せ換えようと思った。かなりの音になる筈である。
別にYAMAHAさんに恨みはない。私が勝手に思い付いた事であり、総ては私の主観である。私は今までトーレンス、ガラード、マイクロ、テクニクス、ロクサン、リン等実に様々なターンテーブルを実際に購入し自分のシステムに繋げ聞いてきた。
その中でYAMAHAのGT-750とテクニクスのSP-10MKⅡの音が好きだ。
トーレンスやガラードにあるゴロがないからである。それをプロである私がトーンアームも換えて良くなったので、更にもっと良くしてみたい、そう思うのは当然の成り行きではないだろうか。
これを読んだとしたらYAMAHAの設計者はとても心外だろう、しかし、許して欲しい。生まれ変わるのだから、ウエスタンスピリッツのシステムの一部として。
しかし、もうYAMAHAとは言えない姿になる。しかし少しでも音を良くしてみたい。これは誰もが考える事ではないだろうか。
型番を勝手に、WES-750としようかな(笑)