本物の低音
今回ウエスタンスピリッツは、徹底的にアナログプレーヤーや、各スピーカーユニットに、附帯音や分割振動を減らす為に実験をした。
その結果、実験効果は全帯域に及んだが、特に低音に作用したのである。全体的に音は、重厚で濃密な重心の低いシックなまともな鳴り方になった。しかしドライバーやツィーターの音は、早く切れがよく、静かで奥行きがあり、クリアーである。
ウーハーは、これも単体でこうなるのでなく、ドライバーやツィーターと上手く繋がっての事だが、JBL独特のぶつかった様な打撃音がなくなり、余計な音がなくなり、やはり歪みが大幅になくなった。
まるでユニットを優れたものに換えた位の変化をした。しかし、まだまだこの先があるのである。私は以前からブログに書いている。まともな音こそ異次元だと。
まともな音は世間には先ずないからである。それが例え小さなフルレンジでも。ユニットがまともな動作をして、はじめてそこから色々な色付けが出来るのである。しかしその前には先ずまともな音を鳴らさなければならない。
所謂、源音に忠実な違和感のない音に持っていく事である。ウエスタンスピリッツの次は、スピーカーボックス表面の全体である。
低音はもとより、ドライバーやツィーター、左右のセパレーションに迄作用する事になるのは、これまでの実験でもう間違いない。
スピーカーが消えたような鳴り方をすると思う。実験前は、何かに抑えられた様な結果になると思っていた。しかし意に反して音はどんどん開放的な方向へ進んだ、これはとても好ましい。
いつも話すが、何かを得れば別の何かを失うと私は今まで話してきた。しかし今回の実験で失ったものは何にもないのである。
要らないものだけが減って更に優れたものがたくさん顔を出してきた。オーディオを初めてから、いつもJBLの甘い低音に悩まされて来た。しかし本物の低音はかなり鳴ったのである。
さてと、次へ行くぞ!