JBL4560は何故、低音が出ないのか
ショートホーンの部分があり、奥まりボックスの容積が大きく抜けているため、4560は外見は大きいが容積は実は大した事はないのである。100リットルあるのだろうか。
それともうひとつ、ウーハーの後ろにある板がウーハーと極端に距離が短い、その為に残念ながら、空気がバネの様になり、跳ね返りウーハーに制動ががかかり、エネルギーロスを起こしていると考えられる。
JBLのスタジオモニター4350はタブルウーハーだから低い低音が出るわけではない。奥行きが4560より少し小さいけれど、51㎝あるので、後ろの容積が多いため、ウーハーが動きやすいのである。
だからゾノトーンの前園ラボでは、ウーハーが2231B(ウレタンエッヂ)の為、しまりはないが、あれだけの床が揺らぐ様な重低音が鳴るのである。
成る程、アメリカの様な広い部屋やライブのPA(パブリックアドレス)等で心おきなく大きな音量で鳴らす、その為のボックスなのである。パワーをぶちこめば、ボコボコだが低音は鳴って聞こえる筈である。
ウエスタンスピリッツは、これまで努力で4560を何とか鳴らして来たが。これだけはもう理論的にどうにもならない。
130Aから本当に低い低音を鳴らすにはどうするべきか、弾き出した数値は、奥行きが60㎝の350リットル位の強固な、板が5㎝厚のバスレフのスピーカーボックスが必要と分かった。しかし、そのクラスになるともう積層合板は嫌である。赤タモの集積材が欲しい。
附帯音対策が大変だが、試す価値はありそうである。しかし、少し前に色々実験してみたが、やはり大型スピーカーの鳴らし方はフルレンジとは全く違うのである。
同じような鳴り方にしようと思ったが、全くお互い相入れないところがあり、両者の魅力は、全く性質の違うものである事が、色々試してみてやっと分かった。
しかし、小型フルレンジは何をするにも、小さく軽いので、とても作業がしやすい。そして、とても答えが早く、楽しそうである。
今日も一旦外して新たに購入した同じコイルを聞いている。一手間かけた効果は抜群である。そして、その時お店にたくさんの小型フルレンジが並んでいた。
やはり、私が心ひかれたのは木製コーンの8㎝だった。聞いたが低音は薄い、しかし、この様な反応が早い正確な音は、やはり我が家では鳴らない。
これからのケーブル開発に必要と思った。つまり我が家のような大型スピーカーで試聴した上で、更に小さなフルレンジでも聞いてみないと、正確な音質を掴めてないような気がしたのである。つまり全体を見晴らせていない事になる。
そんな事を考えていたら突然、今の130Aを、350リットルのバスレフボックスに入れたらどうなるだろうかと、再び考えたのである。
350リットルは若かりし頃、一度挑戦したのだが、板がショボくてまだ技術もなく、トータルでは笑えるほど駄目だったが、重低音だけはあり得ない位鳴ったのをやっと思い出したのである。
350リットルとはいかないまでも、最低250リットルは欲しい。もしも4560のそのままの大きさで、フロントロードでない、四角いボックスを響きの良い、分厚い木で作ったら、多分私の求める重低音は鳴ると思う。
フルレンジと合わせて、来年から計画をたててみようかな?
多分4560は、ホーンがあるからでなく、ホーンがあるためにウーハーが後ろに下がり、ボックス自体の容積も減り、板との距離が短いため、ウーハーの背面から出る振動に制動がかかり、ウーハーがあまり動かなくなる。その為、重低音が出ないのである。
しかし、それが逆に適度にウーハーの背面に負荷をかける事で、音を引き締め、クリアーな低音に聞こえ、パワーを入れる事で、音が遠くに飛ぶのである。
少なくとも後20Hzは最低再生可能周波数(fo)が下がるだろう。