モニターケーブル製作中
写真でご確認下さい。偉そうに話す訳ではないが、向かって右の茶色い方が本当の絹巻きケーブルである。合計二回、隙間なく強く巻いてある。この上にシールドを被せるが、今の様に強く綺麗に巻けるまで、20年はかかった。
二枚目の写真が下地のグレーの糸が巻いてあるところである。隙間は全くない。これを手で強く巻いているのである。巻き付が終わり、タオルで強くしごいて真っ直ぐにする、しかしウエスタンスピリッツの絹巻きは一切透ける事はない。
一つ目の写真の左側が絹巻きする前の、ウエスタン0.6㎜銀メッキ単線四本をよじったものである。
作っていると色んな事に気が付く。この場で細かく書かないが、実に色んな作り方(手順や素材)がある。
今回、四種類のケーブルを作っている、リッツ線のシールドタイプとノンシールドタイプ。ウエスタン0.6㎜の裸単線を四本捩ったシールドタイプとノンシールドタイプの四種類である。
何故、各々にノンシールドタイプを再生産したのか?であるが。ズバリCDの音を上手に再生する為である。
アナログは増幅段の前なのでハムが出る、その為シールドが必要になるが、他のラインはシールドがなくても、ハムを殆ど耳では感じない、そして音は太く鮮やかである。
シールドは完璧なノイズ対策でなく、音が多少濁るからである。低域も高域もシールドを施さない方が音が良いと思った。
そしてノンシールドケーブルは、音がクリアーで開放的なのである。ノンシールドはあまり数を使ってはいけないが、CDに繋げると鮮やかで太くクリアーな音になるのである。
少しのアクセント(味付け)と考えていただきたい。確かに以前総てにシールドを施すとトータルで音は落ち着いた感じになった。
しかし、今回開発したリッツ線の、ノンシールドが完成した時、CDに繋いでみて驚いたのである。
リッツ線ノンシールドケーブルは、明るくなる事はなく、柔らかくしなやかで、のびのびした音になったのである。
そして、過去に使って良くなかった外被に使った太い絹糸が、今回はとても良い結果になったのである。
素材や作りが違えば、過去に不正解だったものが正解となる。誠に不思議なのだが、ちゃんと理由が何処かに存在する。
ウエスタンスピリッツはこれを解明しようとしている。プラスとマイナスの各々の距離が変わり、素材によって静電容量も強度も素材による響きの音階も違う。
細い絹糸だけではスピーカーから出た音でケーブルは振動する。しかし太い絹糸を外被として強く巻き付ける事で、共振点が変化して音が変化するとは考えられないだろうか?
ケーブルの中で実際何が起きているか、電気の流れを見ることは出来ないから真実は分からないが、音は確実に変化する。
しかし、我ながら厄介なものに首を突っ込んでしまったものだと思う。
今回のノンシールドケーブルは、CDの優れた再生音を狙ったものである。
今までもそうだが、今回はシステムも完成したし、新居の部屋もやっと鳴ったので、特にシビアにケーブルを検証出来たので、この結果が出たのである、ぶれる事はもうない。
本数をまとめるため、もう少しお時間をいただきたい。四種類総てを一ヶ月無料で貸し出しを考えている。
こうご期待を。