太いケーブルはなぜダンピングが落ちるのか
多分太さが直接的な原因ではないと思う。これは珍説かも知れないが、多分端末が上手く噛み合わず、エネルギーロスを起こしやすいからとは考えられないだろうか。
スピーカー端子に捩じ込むにしても、線の数が多いが故にいくらしめてもすぐに緩んでしまう。半田で留めるにしても、素線の数が多く太いため、かなりの量の半田を使い、熱も素線に多く加わる事になる。
単線にしても太いが故に端末にはかなりのストレスがかかる、これが太すぎるケーブルが良くない理由の一つと個人的に思った。
素線の太さを割りだし、数を増やしていくと確かにそこそこの数まで同じ長さで検証していくと、確かにインピーダンスは下がっていく。しかし、ある本数でその効果はなくなってくる。
素線の太さもリッツ線を作る時に検証したが、0.12㎜以下にして数を増やし、表皮効果の改善を狙ったが、あまり効果はなかった。
ウエスタンスピリッツは細かく検証したが、何でもそこそこが人の耳には良いのではないかと思う様になってきた。
私の場合、ウエスタンの0.6㎜単線と帯域バランスが一番似てるのが0.12㎜単線を27本で一束、これが一番似ていると感じた。
更に笑える事に、0.12㎜単線27本の音質は、追いかけていたウエスタン0.6㎜単線の音質を遥かに越えてしまった事である。
みなさん、ウエスタンが総てではない。数が少ないのと、独特な音質をもったウエスタンワイアーも魅力的だが、やはり時代は進んでいるのである。
しかし一言、ウエスタンワイアーの音のレンジが狭いと言うのは些か疑問である。レンジの狭いワイアー等この世に存在しない、あるのはただ作り方である。
それと、先入観でその様に聞こえたのではないだろうか。
こちらも日々進歩するのである。いつまでもウエスタンだけを追いかけている訳にはいかない。