本当に柔らかな音

柔らかな音とは、本当に固いしっかりした音の中から、質量と広がりを伴いにじみ出てくるように鳴るのである。

ウエスタンスピリッツのスピーカーシステムは、JBLのユニットを多く使っている。

普通JBLのドライバーの音とは、どうしても薄く、アルテックのような中域が鳴らない。

以前ドライバー のダイアフラムを観察してみた、私のはLE85である。

ネジで本体と留まっている、外してみると、そのねじ穴の裏側に数ミリのアルミの板がネジを逃がすように張り付けてあり、ダイアフラムが僅かに浮いて空気を抜いている。

振動板を動きやすくして、高域までのばそうとしているのだと思う。

しかしアルテックはそうではない、隙間など一切なく、振動板の上も、しっかり分厚いベイクで覆われている。

なので音は前に出るのに気がついた、LE85の穴をハガキを切って塞ぎ聴いてみた、高域が鳴らなくなり、アルテックのドライバーのような音になったが、やはり今度はウーハーの130Aと音質が同期しない。

何時も思っていた、何故ダイアフラムのエッヂに、穴を空けないのだろうか?

そしてUSAラジアンのへら絞りダイアフラムを見つけた、へら絞りの振動板は真ん中が薄く外側に行くほど分厚くなる。

中心が薄い為、振動板のたわみに有利である、しかも軽く付帯音の少ないマイラーエッヂになり、そこに穴が空いている。

正確なレスポンスに有利だと思った

ダイアフラムの底に存在したアルミのスペーサーはなくなっていた、そして正しい位相になっていて、耐久性も100ワットと上がっている。

購入しない理由がない、何個も購入したが、特性が揃っている、エージングに一ヶ月程、時間をようするが、帯域バランスをとりやすい。

そして人の薦めでエール音響のツィーターを使ってみた、指定の帯域バランスで調整しても、全くツィーターが鳴って聴こえない。

左右もかなり能率も音色も違う、なのでtechnicsのツィーターへ戻した、すると簡単に帯域バランスはとれたのである。

以前は余計な事をして良くなったと喜んで聴いていた、今はほぼオリジナルへ戻してある。

それでも薄っぺらな音にはならない、綺麗な音で鳴っている。

確かにラジアンに交換したのも一役かっているが、柔らかな音とは、固いしっかりした音の中から質量と広がりを伴ってにじみ出てくるように鳴るのである。

とは言っても、キンキンした音は一切ありません。

柔らかな中域とは太く濃い、つまりとても爽やかで開放的なのです。

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