technics SP‐10R
去年の昨日2018年五月二十五日、待ちに待ったtechnics S P‐10Rが発売された。
その日に家内と車で購入しに行った事を思い出します。
キャビネットはSH‐10B3、トーンアームはSAECの名機WE‐308SX、スタビライザーAS‐500、ターンテーブルマットはSS‐500、カートリッヂはOrtfon CadenzaBLUE、これらをSP‐10MK2をメンテしながら聴いてきました。
そしてSP‐10RはそのままSP‐10MK2を外し載せ換えるだけです。
確かにネットで検索するとSP‐10Rの為の木製キャビネットも販売されています、しかし昨今のオーディオの音を聴いてると、あまり熟知された方が作っていない気がしました。
なのでそのまま載せ換える決断をしたのです、SP‐10Rは購入してから納品まで三ヶ月かかるとのお話しでした。
実際しっかり三ヶ月かかりました、その理由は注文が入ってから完成まで、総て独りの熟練された方が組み立てるからとの事です。
八月の終わり頃、届いたSP‐10Rの箱をあけた時、あまりの美しさに感動しました。
店で見たのとは迫力が違います、今までは中古で購入したSP‐10MK2だったので、尚更綺麗に見えたのです。
音質の事は今更書くまでもないでしょうが、静かで穏やかレコードに刻まれた情報量を余すところなく再生しております。
これはSP‐10MK2では聴けない音だと思いますが、ただ取り替えただけで、この差を鳴らす事は出来ないのです。
総ては昨日書いたお膳立てがものを言います、やはり下地がしっかりしてないと真価は聴けません。
SP‐10Rを迎えるにあたり、スピーカーの下の板も新たにしました、更にしっかりしたオーディオラックも新たに完成させていたのです。
機材を換えるとはこういった事です、前のラックのままとりあえず聴いてみるのも確かに機材の差が分かります。
しかし納得いくラックでSP‐10MK2を聴いて、SP‐10Rを待ちたかったのです。
新たなラックが完成し一ヶ月、待ちに待ったSP‐10Rが届きました。
初期の調整に三日ほどかかりましたが、乗せ換えて直ぐにその実力が分かりました、直ぐに分かったのは、中古で購入し使ってきたSP‐10MK2は、管理状態が悪かったのか、前のオーナーの癖が付いてるのか、メンテしながら使って来たのですが、軸受けが経年変化で劣化していた事です。
SP‐10Rの実力は購入するにあたり色々調べ、改良点は把握していたつもりですが、その音は想像を遥かに超えていたのです。
静かで、滑らか、穏やか、底力、音の厚み、これらが回転の正確さとプラッターの改良点と共に耳ではっきり聴きとれます。
私は100万円迄なら購入しようと決めていました、しかし公開された値段は80万円(税別)でした、景気の悪いこの時代、確かに高いと思いましたが、これがウエスタンスピリッツ最後のターンテーブルと思い、購入しましたが、確かにその価値はあったと思っています。
設置の水平、トーンアームの微調整、カートリッヂの針圧調整などなど、今までの経験で、何とかクリアー出来たと自負しております。
しかしまだ真価を聴けてるとは思えません、まだ自分に理解出来てないもっと素晴らしい音を再生出来る事を、SP‐10Rは、私に教えてくれてる気がしてなりません。
購入して一年、色々思います「優れたものは繊細ゆえ、使いこなしが難しい」と思います。
大切に使っていきたい、そう思います。
話は変わります、季節外れの暑さが続いておりますが、みなさん!熱中症にはくれぐれもご注意下さい。