確実に登って来た階段、更に高嶺へ
私は最近、今まで出来なかった事を実行している、もっとシンプルで確実にプラスとマイナスの端末を絶縁出来る方法と素材を、そしてもっと音のために優れた半田と留め方を探していた、そして遂に見つかった、更に優れた方法もあるとは思うがここから先はやはり経験を積み一つ一つの作業の技術と更なる丁寧さが要求されるだろう『この程度なら大丈夫な筈』はもうやめました、その方法とは実に優れたもので、計測値や音にハッキリと差が出たのです、こう思った『やはり経験とそれをどう処理するかはセンスが必要だ、誰にも出来ない事を当たり前のように出来るのがプロである』と。
そしてウエスタンスピリッツにとって更に大切な事は、せっかく決めた0.12ミリ単線108本のリッツ線を総て端末で導通させるために行う素線の端末剥離のし方です、今まで色々試みて来たのですが総て失敗に終わりました、今回ほぼ完璧に近く総てを剥離する素材と方法が見つかりました。
リッツ線は端末だけを総て剥離する事がとても重要です、何故かと申しますとリッツ線は初めから最後の端末まで総てが細い皮膜単線になっている為そのままでは総てが導通しないからです、その剥離が上手く出来ていないとリッツ線の効果が少なくなってしまいます。
今まで約1000Hzでの計測値は0.06~0.04Ωが限界でしたが常に安定しませんでした今回の方法は、0.02~0.00Ωにまで安定した数値になりました、つまり隣り合っているマイナスの1.6ミリ単線と同じ数値になりました、そして今まで使っていたビンテージ半田も確かに音は良いのですが、半田が作られてから時間が経っているため、フラックス(脂)も飛んでしまっているため、しみこみが悪く総ての素線に熱が行き渡らず完全に剥離出来ていない事が判明しました『これをクリアーする事が大切』と判断し色々試みて、今回ほぼ完全に剥離出来る方法が見つかりました。
その方法で剥離したケーブルを作り測っても常に安定しています、実際に聴いても、当たり前ですが音がまるで違うのです、家内はこの方法で剥離したリッツ線の音を聴いてこう話しました『ハッキリしていて瑞々しい』私が感じたのは『明らかに音が太く再生可能帯域が広がって最後まで繫がって聴こえた、そして音が暖かい』です、そして今まで年寄りの私にあまり聴こえなかったツィーターの音が良く聴こえるようになった事、これはリッツ線が計算どおりに完成し理論的に作用した証だと思います、そしてリッツ線の理論は、高域だけてなく全帯域において音質が改善される事も分かって来ました。
剥離の方法の公開は控えますが、リッツ線が完成に近付いた事はもう間違いないと思います、世間の常識も考え方も総てガセネタである、それ以前に人が作ったものは別の方向から見つめ粘着質に考えると、必ずその方法は見つかる、私が世間と同じレベルで満足なら出来なかった事でしょう、そして私にとって使いやすく音のために優れたシールド線も見つかりました。
話しは本題へ、当然散々騙された挙げ句の果てに気が付き、こう思った『何でこんなにお金を使ったのに音は一向に改善されないのだろうか?』と、『私が理解できてないからなまじ少し経験のある間違った理論に振り回されるのだ』そこに気が付いた、そして『何処かに立派な音を鳴らされてる方が居るはずだ』そう思った、日本中良い音を鳴らされてる方がいらっしゃると聞けば何とか連絡をとり、お邪魔させて頂き真剣に聴かせていただいた若い頃、しかしそれも今となっては他力本願だった、私が理想とした感動するレベルに到達された方は残念ながら一人もいらっしゃらなかったそれは今でも、たくさん聴かせていただいたオーディオシステムは、どれも何処か片羽でおかしく全くバランスがとれていなかった。
私も若い頃オーディオを全く分かっていなかった、みなさんと同じように『優れたものを探し何時か揃える事が出来るかも知れない』そう思いあちこち彷徨い、そんな自分に少し酔っていた、そしてさんざん間違いた理論を吹聴され叩き込まれ随分無駄なお金を使って来ました、つまり『オーディオは誰もが理解できてないから鳴らないのだ』散々あちこち彷徨い聴いた後に答は簡単に出た、ならば『俺はこれからどうしようか?』それからは『自分の感性を信じあまり他人の事を信じない事にしよう』そう思った、そして自分の考えは的を射ていると感じたのです。
そして『自分のやり方で思うところまで鳴らせたと感じた時、色々なタイプのうるさい方々に聴いて頂き審判をあおごう』そう決めたのです、しかし今はコロナ渦になってしまいました。
そして思った『みんな音はなんとなく分かっている』しかし何故誰も鳴らないのか?と思った、酷いものです、楽器を弾いてる方に限って音を分かっていない、それは弾いてる人にだけ起こる骨伝導があるからだと個人的に思う、しかしこれが一番の問題だと言えるでしょう『自分は分かっている』と言う方ほどオーディオを分かっていないものです。
オーディオは回路、メカニズム(機械的)、振動、多岐に渡りその専門家が同じ方向に手を結んでいない事が分かる、その様々な方々が同じに方向に向かい製作していないからだと思います、しかしそれも膨大なオーディオの中のほんの一部に過ぎないのです。
そして理解していない方々の色々な憶測が勝手に飛び交い更に分かりづらくしている、そこに様々な神秘性や悲劇が生まれるのだと個人的に思います、でも私は少なくともそこに気が付いた、回り道もしたが後は自分が経験を積んで微力ながら色々実行してみた、初めは経験を積んでなかったのでミスだらけだったり的を射てなかったりで、なかなか音質改善には結びつかなかった、しかし後に自分の行った事を良く観察してみた、そして常に自分を疑い細かく考えてみた、そうして経験を積み自分なりに理論的に考えたりしてみて自分を磨いて来た。
一見面倒くさいように思えるが、私はそのような性格であり細かく考えるのが好きなのです、ですから自分で話すのも馬鹿みたいだが、他人より早く今の音に到達出来たのではないでしょうか、私は格好をつけたり嘘をつくのが大嫌いです。
ウエスタンスピリッツのケーブル作りは正にそのような事の繰り返しであり、新たな作りに目覚めそれに果敢に挑戦し作れるように努力をしてきた技術と経験の積み重ねの結晶なのです、そしてこの独特な考えと思える中に無駄な事は一つもなかったと振り返りそう思います。
優れたものを使う、これは当たり前の事です、しかし基礎がないと如何に優れたものを使っても、そこから真実を導き出す事は出来ません、何度も話しますが、どんなに努力しても鳴っていないシステムを素晴らしい音に出来るケーブルは作れませんでした、使う側の努力も大切でしっかりしたシステムに繋いで初めてウエスタンスピリッツケーブルは手助けが出来ると思います。
オーディオは何処が一番大切?お応え致します、総てです。
努力され素晴らしいシステムに仕上がっている、そこに繋いだウエスタンスピリッツのケーブル、私はこれを自分以外の方のシステムから一度ていいから聴いてみたいのです、ウエスタンスピリッツのケーブル、それは真実を鳴らします、決して元の録音を歪めたり飛び越えるものであってはなりません、録音されたままをロスなく鳴らす、それがどれだけ難しい事か、それが鳴らないのははっきり言って使う側の努力不足です。
ウエスタンスピリッツも更に優れたオーディオケーブルを作れるよう努力致します、貴方も更なる努力を忘れないでください。
一歩ずつ確実に登って来たウエスタンスピリッツのオーディオ、回り道もしたがここにたどり着く迄のプロセスであり偶然は一つもなかったと思います、一番音の良いオーディオシステム、そんなものは結局何処にもないのです。
ウエスタンスピリッツは貪欲です、多分終わりは永遠にないでしょう、常にもっともっとと先へ進むと思います、それは今でも、当然これからも。
しかしこれをやるにはやはり健康でなくてはなりません、健康は一番大切な事ですね。
そして今回冒頭で語った端末処理の仕方は、私が実際に行った事の中のほんの一部に過ぎないと言う事です。
色々語りましたが最後は常に健康である事です。